イエライシャンの香り

私は胸まで水につかりながらバッグを頭上高くあげ川となった道路を
友の会社まで見えない足元を確認しながら進んだ。
回りにも同じように歩いてる人たち。
泥水からは異様な匂いがしていた。
川向こうの家には到底帰ることはできないので友を頼るしかなかった。
鹿児島には友しかいない状況だった。
友の会社ではアルバイトをしたこともあり友の部署の方たちには顔を覚えててもらっていた。
しかし、会社の玄関のドアは半分くらいまでの水が来てて水圧でビクともしなかった。
裏へと回り、２階にいる人に窓からバッグをひきあげてもらった。
到底私まではあがれそうにないので諦めた・・・。

友は出掛けたままで戻れてないようだった。
再びバッグをおろしてもらい、友を探して近くをさまよっていた。
近くまで来てるという電話が会社に入ってたのかもしれない。
水に浸かった車があちこちに放置されている。
みんなパニックで右往左往してる。

電話も繋がりにくい状況だったらしい、、、
どれくらい会社のあたりをうろうろしたのか覚えてないけど、、、
公衆電話を探してたのか、、、、

雑踏の中、何かに反応するように（わずかなサインだったような感じだった）
ふと歩道橋の上で必死に私を呼ぶものに目が止まった。
その声ははっきりしてきて私を読んでいた。
友が大声で両手を高く大きく合図をしていた。
友も必死になって私を探していた。

今思えば不思議だよ。
よく見つけたね～と後から言ってたんだけど。
何故か彼女にはそんなとこがある、、、
そのことに気付いたのはここ数年のことだ。。
これもまた、、ね、、書くことはいろいろあるけど、、、。
友の車も足元まで水に浸かってしまい、それでもいくらか高くなったとこに止めてあった。
この後修理したけど、やっぱり駄目だったね。
匂いも残ってるしでね。。

まぁ、、その後も続くのだけど、、
やっぱり長くなるからここらへんで。
また途中までになっちゃったね。


今、思えば、、、
この水害が来鹿１年後に起きたこと、
まるでそれを体験しに来たような・・・
そうなのよね、、、
あのときはそんなことまで思いが及ばない時期でしたけど
災害ってのは必要で起きてて
そこにいる人たちもまたそれを体験するために居合わせるんだろうと思う。


鹿児島に来て１８年になるけど
灰が降るたびに、なんでこうしてここにいるのかねぇ、、
とまた思う。
（灰に限らずだけどね＾＾；）

あぁ、、そんな災害に巻き込まれなくてよかった～
という立場に立つこともできるだろうけど、、、

これでいつでもいいのだよなぁ。。
今起きるそれでいいのだ。


長くなりました。さぁ、寝なくっちゃ。。
最近は鹿児島はやっと涼しくなってきたよ。




グレープフルーツミントの花が咲いてます♪




レモングラスが繁茂してるので（一株で＾ｍ＾）
水に入れて頂くことにしました。（夏の間にすればよかった～、、）
香りがしておいしいです。


じゃ、おやすみなさい。